10月1日早朝、長洞の前浜に出てみると、集落の人たちが大勢揃って作業をしていた。
今、広田半島の漁業は停止状態にある。広田港などの拠点港では、水揚げも加工も出来ない。多くの人たちは船も漁具も失っている。
だから、船が無事だったとしても抜け駆けの漁は自粛しようという事になっている。だいいち、港が壊れているのでまともな漁船を停泊させられないのだ。
と言っても、小船なら何とか動かせるので、修理したり中古を買ったり、段々浜に小船が増えてきた。漁業とは言えない、自家用の魚を獲ることは各々ぼちぼちやっているらしい。
だが、今日の作業は個人の魚獲りではない。共同作業である。
ワカメ養殖用の太いロープを、長さを揃え一定間隔で浮き球を装着する。
その準備が済んだら、皆で沖へ持っていって、別途種付けをしておいた細いロープを差し込んで仕掛けを完成する。と言う作業の一環をやっていた訳だ。
ついでに言うと、仕掛けとは太いロープの一方を水面に浮かせ、一方は海底に垂らして錘で固定する。水面に浮いたロープから種つきロープが藤棚のように何本も下がる。これを何列も並べる。
というものであると、話を聞いたのだが、正しく図解できるぐらいに全工程をこの目で見てみたい。
翌日、広田半島一周の漁港調査をした際、根岬(ねさき)漁港でワカメの種付けロープの手入れ(不良なものを間引いたり、整えたりする作業)の現場に遭遇した。
養殖漁業とは、種を植え付け、ロープやいかだ(カキやホタテの)を畑のように整然と仕掛け、季節が来れば収穫する。なにやら農業にも似ている。
そう言えば、3月11日は長洞の人たちが春ワカメの収穫に出る前日だったそうだ。
2011・11・23 a.y
2011・11・23 a.y
